2025年8月6日水曜日

【小金井市主催】都市計画道路の説明会3日目報告

 小金井市による都市計画道路市民説明会3回目が緑小学校体育館を会場に開催されました。
私は仕事で参加できませんでしたので、「都市計画道路を考える小金井市民の会」代表の阿部達さんの報告を許可をいただいて転載させていただきます。

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8月4日、都市計画道路市民説明会の3回目の説明会が緑小で開催。午後230分開始で終了は午後7時40分と5時間を超える質疑となりました。

 

・ 市の説明に対し、「早口の説明と文字が小さくて読めない資料で、これでは市民に理解してもらおうという姿勢でなく、『説明しました』という実績つくり。」と。
     また、「議会に提出した市長報告を撤回したという文書が説明会で配布されていないので、市長がお詫びしても、経過がわからない出席者がいると思う。配布すべき」と。「第2回目の説明で言っておいたが用意されてない」との指摘に、白井市長は「用意していないのは申し訳ない」とのみ。

・ 市民アンケートをとって、その結果を資料に掲載しているが、「アンケートの取り方は、計画を進めようと意図した内容になっている、『自然をつぶしてまでやるのか、コストに見合うのか』などが含まれていない、私は計画の反対でも賛成でもないが、おかしいと思う」との意見に、市は「自然が抜けているのはそのとおり。別途加味していきたい」と。

・ 「交通量は減っていると市長も認識していると認めているが、9年前の都の第四次事業化計画は増えるという前提で作っている。これからも減る。各地に見直しが行われ、国交省も見直せと言っている。東京だけやりたがっている。」との意見に、市は「交通量は6000台を超える見込み」と答えるのみ。

・ 指標の信用性が問題と指摘した方は、「小金井市まち歩きマップの観光拠点へのアクセスで、3・4・1号線が評価できるとあるが、大きな道路を作ったら、『はけの小路』を子ども連れて歩けると本気で思っているのか。はけの道を壊して、なんで評価が「〇」なのか。思ってないなら評価するのはやめてほしい」 

・ 「3・4・11号線でインターチェンジへのアクセスが良くなるとしてるが、時速24キロののろのろ運転で計算してるんですね。実態に合ってない。こういうのはやめてほしい。評価は変わるんですね。」

 

 第二部では白井市長から、市長報告の撤回につい「お詫びします」と、経過を説明。

・ 「『本日の皆様からのご意見、ご要望を踏まえて今後の対応について検討』と書かれているが、どのような対応をされるのか。」

・ 「優先整備路線の独自検証で3・4・11号線によって、『・新たな景観形成 ・街路樹による都市緑化への貢献 ・渋滞の解消によるCO2の削減 ・都立公園・野川の石器局的な活用の貢献』と書いてるが、本当にそう思っているのか、ありえない。削除してほしい。」

・ 「市長は防災が大事と言われたが、計画道路は防災に役立たない。道路の両側に隙間なく耐火建築物を立てないとだめと東京都は言ってる。そんなの何十年後のことですか。」

・  市が作成した3月の「報告書」に、「交通面から見た都市計画道路の混雑度の評価」という資料を参加者に配布して、「混雑度が、1.06とか1.03とか将来の見込みを出しているが、3・4・11号線は、混雑度が増えていくという記載もない。東京都は混雑度が1.25を超える道路を対象にしている」と指摘。「6000台と市は言うが、問題はまず混雑度なんです。この混雑度が減っているのです。

・ 「市長は道路をつくらせないというのに共鳴したから一票入れた。今回の都議選でも民意は示された」

・ 「避難場所には歩いて行くんですか。車で行くんですか。市の防災マップには人が走っている絵が載っている。広い道路を走って行くんですか、そうしたら緊急車両は通れない。防災に役立たない。削除して。」

・ 「市長は交通量減っているのはわかっている、見解を変えたのは防災が大事と言っているが、そんなこと前から分かっていたはず。裏切りは絶対許せません。」

・ 「都に市民の反対の声があることを伝えたのか」の質問に、市長は「伝わっている」と返答。「誰が伝えたのかの再質問に、市長や課長が相談を始め、結局「西岡市長の出した文書」と回答。

 「では、西岡市長の『市民の理解が得られないなかで、事業化に賛同できない』との立場は今も変わりないですね」と確認しました。

・ また、341号線で計画されている橋梁の上に高圧線があり、危険なので、鉄塔を移設するしかないが、「検討してるのか」との問いに、「これは東京都が検討するもの」と返答するだけで、検討もせず、費用を算出したり、動植物などの生態系への影響を論じていることを証明した形となりました。

 以上のように、筆者が出席した第1回目の説明会同様、市の説明は到底市民を納得させるものではありませんでした。

 

 これからの説明会

  86日(水)午後530分開会 本町小学校体育館

  87日(木)午後530分開会 前原小学校体育館

 

 みなさん、ぜひご参加ください。             (報告・阿部逹)

2025年8月5日火曜日

【小金井市主催】都市計画道路説明会2日目報告

 説明会2日目。会場は南小学校体育館。15:30からだったからか、冷房がちっともきかず蒸し暑い。昨日の東小学校は午前中だったから冷えたのだろうか。参加人数も多く、100人は軽く超えていると思われました。
昨日紛糾したので、少しは小金井市側も対策を考え、少し説明を短くするなどしましたが、やはり時間が足りなくなり、15:30にスタートしたのに終了したのは20:00!!実に4時間半・・・途中短い休憩は挟みましたが、お互いによく頑張ったという感じでしょうか。

昨日私から「市民のアンケートの自由記述欄のまとめ方がひどい。ここに市民の思いが込められているんだから、自由記述欄を印刷して次の説明会から配って」と言ったのでそれは追加資料として配布されました。(ありがとうございました)

都市計画道路についてのアンケート結果はこちらでご覧いただけます。31pからの自由記述欄をぜひお読みください。

https://www.city.koganei.lg.jp/shisei/seisakukeikaku/machitoshi/machizukuri/tosikeikakudouro/tokeidouanke-tokekka.files/tokeidouanke-toshuukeikekka.pdf



今回の説明会、第一部は「市施行
のこれから選定する都市計画道路を決めるための調査やアンケートの結果の報告」というものです。ここは市施行の話なので、都道の2路線については聞かないでくださいというのだけれども、道路というのは繋がっているし、なかなか理解しにくいのです。

しかし第一部の重要なところは「これから選定する市施行の道路」というもの。これについて私は発言しました。「なんとなく聞き流してしまいますが、現道のないところに道路を作ったり現道を拡幅するのが新設道路なわけです。ということは誰かの家が立退になる。それをこれから決めるという話。アンケートの「市の道路に望むこと」なんていう設問に気軽に答えていたら、自分の家が立退対象になるなんてこともあるわけです。私たちは昔々に都市計画マスタープランが決まる時に3・4・11号線を優先しようなんていう計画だとは知らずに、さらっと通してしまってそれが今になってこんな大変なことになっているんです」
そして「多分次に拡幅しようということになる都道は五日市街道です。3・4・11ができることになったら必ずやることになる。でも玉川上水や小金井桜がどうなるのかとても心配」と質問しましたが、拡幅するとしてもどんな道路になるかはまだ不明という回答でした。

また別の参加者からは「市施行の道路を決めるための資料で、評価が○とか▲とかで書いてあってちっともわからない。どの道路がいいのか悪いのかもよくわからない。将来交通量の推計が書いてありますが、すべてを整備した場合というのは書いてあるけど、整備しない場合の検証結果は書いてない。これでは比較にはならないと思う。」という指摘がありました。

市長は「市施行路線として整備するための道路を選定するために調査して、コンサルにまとめてもらった報告書をみなさんに報告している。これまではその調査の経緯や途中経過は市民の皆様にお示ししてこなかったので、今回はしっかりお伝えしようということでやっています。」と回答。


そしてまだまだ質問は続き第一部もかなり時間が長引きましたが結局終わらず、また中断して第二部へ。

初日はほとんど市長からの発言する時間がなく、市長がなぜ公約を撤回したのかわからないまま終わってしまいましたが、2日目は少しずつ市長からの発言も出てきました。
まずは公約を撤回するような発言になってしまったことの謝罪から始まりました。



「どうして市長公約を撤回したのか」という市民からの質問に「公約を守ろうと思っていたけれども、市長になってから都市計画マスタープランなどですでに決まっている計画を撤回して良いものか、マスタープランは市民も参加して決めた計画だから、変更するのは問題があるのではないかということで、悩んだ結果です。能登半島の地震の様子を見て能登と小金井では様々地形や事情が違うことは承知の上ですが、やはり防災上の観点から命を守る道路は必要と考えました。でもやはりあの場所の自然もとても大切だし、自分もとても大切に思っているので、自然を破壊せずに道路を作ってほしいと考えている」とのことでした。
ちょっと聞くと「なるほど」と思ってしまうような発言ですが、かなり重要な課題を投げかけています。
すでに市の計画として決まっているものについて、市長はどんな公約を掲げても実現はできないということになる。次の市長選に立つ人も、もうすでに決まっている計画に反する公約は出しても無駄だということを言っているのです。どんな無茶苦茶な公約でも当選さえすれば果たされるということになったらそれはそれで大変なことですから、公約がすべてであるとは思わないけれども、白井市長が言っていることは、公約よりも市の計画が最優先ということです。なんのために市長が選挙で選ばれるのか、という根本的な問題にもなってしまうような大きな課題が突きつけられたように思いました。

「さっさと辞職しろ!なんでまだ市長やってるんだ!」という怒号も飛び交う中、東町の地権者の方が「私は白井さんが辞めたらいいとは思っていない。道路を止めることはできるのは白井市長だけです。辞めるのではなく道路を止めると言って公約を果たしてほしい。」と言われたのが印象的でした。
怒鳴ってしまう人たちの気持ちもわかります。もう時間がない。次の第5次計画が決まるまであと数ヶ月。市長の公約撤回で私たちは瀬戸際に追い詰められている。それでも「辞めるのではなく公約を果たしてくれ」と静かに言われる地権者の方の声をしっかりと受け止めてほしいと思います。
道路ができるということは地権者は小金井市から追い出されるということです。ここに住み続けたいと思っても、よほど余裕がなければまた小金井に同じ規模で暮らすことは難しい人も多くいると思います。それでも叫ばず忍耐強く説明会に参加されている地権者の方々がいることをしっかりと小金井市も東京都も感じてほしいと思います。

終了間近のはけ文メンバーの発言「市長報告は撤回されたけれども、道路は作ってもいいというメッセージを東京都に送ってしまっている。今はとても大事な時期。次の整備方針に向けて検討が始まっている。そこに小金井市は参加してこの2路線について何も言ってくれていないと思う。もう時間がない。極めて重要なこの時期に白井市長は容認すると言ってしまった。市民は白井市長を当選させた時と今も変わらずに道路に反対しているんです。都議選の結果を見てもはっきりしている。民意が変わったと市長が思っているなら、2路線についてしっかりしたアンケートを取ればいいじゃないですか。無作為抽出でやったらいいんですよ。民主主義が崩されているという危機感を感じている。9月に意思を表明すると言っているけれども、自分がまだ迷っているなら<市民は反対している>だけでいいですから言ってください。」
市長は「この場では受け止めます」との回答でした。



本日3日目で緑小で14:30から開催されましたが、またまた延長して18:00にも終わらなかったようです。私は仕事で参加できなかったので、参加された方の報告を待ちたいと思います。

                                  (報告・横須賀)