2017年9月7日木曜日

野鳥の住う公園内に文学施設の建設計画

三鷹市が井の頭公園内のこの場所に「太宰治記念文学館」を建設しようとしています。三鷹市ゆかりの太宰治と吉村昭の資料と吉村昭の書斎を移築する施設だそうです。
はけ文で講演会の講師も務めていただいた野鳥観察家の鈴木浩克さんによると「この場所は伐採された樹木や剪定された枝などを置くスペースで、来園者には利用価値の無い場所ですが、周辺には多種類の古木があり、絶滅危惧種ミゾゴイの観察例ほか、動植物の多様性にあふれているスポットなんです。」とのこと。

三鷹市がゆかりの作家の文学施設を建てることそのものは間違っているとは思いませんが、公園内の木を伐採し、野鳥が憩う貴重な都会の緑を減らしてまで作るのは良いことなのでしょうか。他に場所はないのか、三鷹市は深く検討しているのでしょうか。(都立公園の土地を借地として建設するので借地料も発生します)
鈴木さんによればこの付近は野鳥たちに最適な場所でとてもたくさんの鳥が集まっているそうです。9月9日まで三鷹市はパブコメを募集しています。三鷹市民か在勤在校とありますが、井の頭公園を利用している人であれば出すこともできるようです。

広報「みたか」

この計画はすでに11月にプレス発表も済んでおり、報道されています。決まったかのような報道が出た後にパブコメ募集、ちょっと不思議です。パブコメによって何か変更されるのでしょうか。パブコメがガス抜きに使われているような気がします。

11月の産経新聞の報道内容


今年の2月に国は都市公園法を改正し、都市公園の中に保育園を建てたり、公園内に建てる建物の建ぺい率を変更しました。それを全て問題だとは言いません。良い面もあると思います。ただその法改正のおかげでむやみに木が伐採されて、公園内にコンクリートの建物が増えることは歓迎できません。
三鷹市の太宰治記念館計画も注視して行きたいと思います。

【ダーウィンが来た!に井の頭公園が登場】
その井の頭公園が、9月10日(日)19:30〜20:00 NHK総合にて放送予定の「ダーウィンが来た!」に登場!タイトルは「カイツブリ」ですが、カイツブリだけでなく他の野鳥も紹介されるそうで、井の頭公園で活動する井の頭バードリサーチの方々が取材に応じています。鈴木浩克さんもそのメンバーで、番組にも登場するそうです!
鈴木さんは太宰記念文学館予定地になっている資材置き場付近で撮影した絶滅危惧種のミゾゴイの写真を提供したそう。ぜひご覧ください。

番組の詳細はこちらから。「 ダーウィンが来た!

(Y.Y)