2025年8月26日火曜日

小金井市の都市計画道路説明会に参加して

 都市計画道路説明会に参加された、はけ文のメンバーで東京都の都市計画道路2路線の近くに住む池田さんから3日目、4日目、5日目に参加された中で、気づかれたことなどをまとめてもらいました。とても重要な指摘です。ぜひお読みください。


3日目:はけと重複する道路が、観光拠点へアクセスする区間として○の評価!?

 

はけ、野川、武蔵野公園を破壊する3.4.11の必要性が第1位、3. 4.1⓶は3位!?

今回の説明会の第一部では、「都市計画道路の検証結果」の説明が行われた。検証では、19の指標に基づいて都市計画道路の各路線を評価、各路線をAからEにランク付けして、順位付けがされた。結果は上の通り。

これで3.4.11の必要性は立証されたのかと思われるような、多くの市民にとってはショッキングな結果だったが、市民からは検証のやり方の問題点が多く指摘された。その一部を紹介したい。

私からは、指標14「都市の多彩な魅了の演出・発信」で3.4.1⓶に○の評価がついていることに対して質問した(注1)。「評価方法には、「小金井まち歩きマップに掲載されている観光拠点へアクセスする区間を評価」とある。「まち歩きマップ」は私も日頃から愛用して、ここに載っているはけの小路やはけの森美術館などの周辺を散歩するのに役立っている。しかし、3.4.1⓶がこの点で○の評価になる、というのがよくわからない。ここに道路を作ることで、はけの小路などにアクセスしやすくなる、という発想はありえないのでは。道路を作ったら、この辺りを「まち歩き」などできなくなる。魅力の演出どころから観光拠点をまさに破壊するのではないか。」

この質問に対して都市整備部都市計画課長からの回答は、観光拠点に「道路が物理的にあたらない」という観点で評価しているとのこと。道路が直接あたらなくても目の前に巨大な道路ができたら、まち歩きでアクセスできなくなることは明らかなので、よくわからない回答だと思っていたら、この日の説明会の後、課長から話しかけられ、「おっしゃっていることはわかります」とのことだった。やっぱり指標14はおかしいと認めている様子。

指標の設定がおかしいのなら、その指標に基づいた評価も成り立たない。だから、指標14の◯は削除するのが理にかなっている。すると、芋ずる式に、順位にも影響が出てくる。調査の目的に合っていない指標を使った、やり方に問題のある検証であることが明らかになった。


 

注1:説明会での資料1「都市計画道路に関する市民説明会」p. 40の「評価の取りまとめ」参照。ただし、肝心なところであるのに表の字が極端に小さく、判読はほぼ不可能。代わりに、資料5「優先整備路線の検証について 報告書 令和7年年1月」p.13p.16を参照。どちらの資料も以下からダウンロードできます。

https://www.city.koganei.lg.jp/shisei/seisakukeikaku/machitoshi/machizukuri/tosikeikakudouro/tokeidousetumeikai.html

 

 

 

3日目:道路を整備することでなぜ防災時に「いのちを守る」ことになるのかが不明

 

 説明会では、2本の都市計画道路は都へ中止・見直しを要望するという公約に反して、「3411号線の必要性は否めない」とした市長報告への批判が多く寄せられた。そんななか、市長は、市民のいのちを守る責任がある、という点を強調した。ということは、3.4.11号線を作ると災害時に市民のいのちを守れる、と考えているのだろう。では、市の独自検証のどこにその根拠が示されているのだろう?この点が気になり、質問した。

「資料1の指標7「避難場所へのアクセス向上」に基にした評価で3.4.11が◯になっている。評価方法を見ると、「小金井市防災マップ」で指定されている「広域避難場所、一時避難場所に接続する区間」を評価、とある。この防災マップには、地震発生時に、まず火の元を確認するとか、靴や厚手のスリッパを履くとか有益な注意事項があって、それでも火災や倒壊などの危険が迫っている時には、広域避難場所や一時避難場所に「すぐに避難!」として、走っている人のマークが載っている。ということは、この検証でも避難場所には歩いて、あるいは走っていくことが想定されている、ということでよいか」。その通りだと回答があった。

「では、地震発生時に3.4.11のような大きな道路までみんなが出て行ってゾロゾロと歩いている、という想定でよいか」、と続けて質問。その通りだという回答があったので、さらに、「そのように道路上を多くの人がゾロゾロと歩いている状態であれば、物資を輸送する車両は通れそうにないが、その想定でよいか」と質問すると、最初は人々が歩いているが、ある段階から車両を通すようなフェーズが来る、という回答。では、そのフェーズをどのように判断し、どのように人々の流れを整理するのか、と聞くと、特に考えはない様子。

想定されている状況では道路上にベビーカーを押している人やお年寄りもたくさんいるはず。公約に違反しても「いのちを守る」責任を果たすために3.4.11号線の必要性は否めない、と言うにしては、具体的な想定や実行的なプランがあまりに乏しいと言わざるをえない。




 

5日目:一次検証は「基礎資料の一つに過ぎない」と明言

これまでの説明会で、市の検証を根拠に3.4.11の必要性が一番高いと結論することは無理筋であることが多くの市民から指摘された。その影響もあったのか、この日、都市整備部都市計画課長は、この検証は「基礎資料の一つに過ぎない」と繰り返し強調。本当のところは基礎資料としても使えない、というのが説明会での市民とのやりとりの教訓のはずだが、それはさておき、それでも肝心な点を確認できた。なにしろ、「必要性」のための検証には、自然やコミュニティへの悪影響という市民が一番気にしている観点が全く入っていないのだから。

ともあれ、総合的判断には、必要性だけでなく「合理性」(というと分かりにくいけど、こちらには、はけや野川への悪影響などについての評価が含まれる)も大事ということである。しかし、配られた資料(注)では、合理性については評価項目と評価の視点は書いてあるけど、必要性の場合のように○や△での評価結果が書いていないという点を市民が指摘。これに答える都市計画課長によると、議会での様々な意見があり、評価をまとめることはできなかった、とのこと。ならば、素人意見ではなく、専門家を交えてきちんと評価し直すべきでは、との声もあがった。市民の多くが自然環境や生物多様性への影響を案じているのだから、たしかにそこをいい加減に済ますわけにはいかないはず。

 

注:説明会での資料4「都施行の優先整備路線に係るこの間の経過と現時点の市の状況について」。上のURLからダウンロードできます。

 

5日目:3.4.11号線の主な選定理由は「自動車交通の円滑化」、市の独自調査の結果は3.4.11号線を作っても交通流動面に影響はない(混雑緩和にはならない)、3.4.11号線の選定理由は崩れているのでは?

 

資料1p.51に気になる点があったので質問した。19の指標による検証は、総合判断のための「基礎資料の一つに過ぎない」と課長が強調したので、ではそれ以外の基礎資料は何だったか?と思い、p. 51の「交通流動面からの評価」「整備上の主な課題」「概算事業費」の三つであることをまずは確認。

そこで、「交通流動面の評価」に着目すると、3.4.11号線は空欄になっている!これはつまり、3.4.11号線を作っても交通流動面に影響はない(混雑緩和にはならない)ということ。この点はとても大事なはず。というのも、元を正せば、3.4.11号線の東京都の主な選定理由は「自動車交通の円滑化」だったからだ(資料5 p. 5参照)。市は独自調査によって、都の見込みとは異なり、3.4.11号線を作っても「自動車交通の円滑化」にはつながらないことを示したのでは? ならば、市の独自調査は、3.4.11の必要性云々以前に、3.4.11を選定する根拠が成り立たないことを示したのでは?と問うたはずだったが、時間切れを理由に市側はマイクを切って回答は得られず。



5日目:一つの公約違反が人の心を深く苦しめる

説明会では、2本の都市計画道路は都へ中止・見直しを要望すると公約を掲げて市長に当選した白井市長が「3411号線の必要性は否めない」と公約を翻した市長報告を行ったことに対し、選挙戦を応援した立場や一票を投じた立場から怒りや失望がたくさん表明された。なかでも印象に残ったのが、道路計画を止めたくて選挙戦を応援したという方が、「選挙で誰に入れても裏切られるかもしれないと思うと、政治も信じられなくなった」と痛切に訴えたことだった。

一つの裏切りは大きな不信に育っていき、人の心を苦しめる。市長は、5日目には、市長報告を撤回したことに対してではなく、公約とは異なる市長報告をしたことに謝罪したように聞こえた。公約違反に対して謝罪したのなら、公約違反を過ちとして認めたということ。違反を自覚してもなお違反し続けるなら、スピード違反だと分かっていても暴走を続けるようなもの。市長は立ち止まり、過ちを正して、 公約の立場に戻らなくてはならない。











2025年8月25日月曜日

都市計画道路に関する市長との意見交換会が開催されます。

 8月初旬に5日間開催された都市計画道路に関する市民説明会は時間が足りず、質疑応答のが不十分なまま終了したため、あらためて開催すると市長が約束していた意見交換会の日程が発表になりました。

日時 9月6日(土)午後6時45分から9時半まで
会場 宮地楽器ホール大ホール
申込 不要(当日会場に直接お越しください)
主催 小金井市

問い合わせ 小金井市都市計画課都市計画係
      電話042-387-9859 
                 mail:s060199(at)koganei-shi.jp(atを@に変えてメールしてください)

小金井市のHP
https://www.city.koganei.lg.jp/shisei/seisakukeikaku/machitoshi/machizukuri/tosikeikakudouro/tokeidousichouiken.html