2021年10月9日土曜日

第7回 小金井市都市計画マスタープラン策定委員会 報告

〈これまでの経緯〉都市計画マスタープラン中間のまとめ案に対して、332件もの意見が寄せられ、その内容のほとんどが2本の優先整備路線に反対する意見でした。この結果を市は「重く受け止めている」と議会で答弁し、どのような修正案が出てくるのか注目されます。
多くの意見が集まった、はけと野川を分断する2本の優先整備路線を含む幹線道路の整備方針案については、次回の策定委員会で修正案が示される予定になっています。現行では2本の優先整備路線を含む都市計画道路について「道路整備を計画的に進めます」と、「必要に応じて今後の方針を検討します」と、推進と見直しを併記し、明確な方針を示していません。 都市計画道路3・4・1号線(三鷹国分寺線)【連雀通り(一部)】 都市計画道路3・4・3号線(新小金井貫井線)【連雀通り(一部)】 都市計画道路3・4・4号線(小金井日野駅線)【行幸通り】 都市計画道路3・4・8号線(新小金井久留米線) 都市計画道路3・4・9号線(東小金井駅北口線)【梶野通り】 都市計画道路3・4・10号線(東小金井駅南口線)【くりやま通り(一部)】 都市計画道路3・4・11号線(府中東小金井線)【東大通り】 都市計画道路3・4・12号線(多磨墓地小金井公園線)【緑中央通り(一部)】 都市計画道路3・4・14号線(小金井駅前原線)【小金井街道(一部)】 都市計画道路3・4・15号線(府中国分寺線) 都市計画道路3・4・16号線(東小金井駅北口東西線)【地蔵通り(一部)】 〈本日の委員会〉 前回はオンライン開催でしたが、緊急事態宣言が明け、リアル開催となりました。傍聴者は3名。これまで委員会で出された意見などをもとに、実際のマスタープランに近いレイアウト案が示されました。まちの様々なシーンを描いた色付きのイラストなど、よりイメージしやすいものになっていました。 はけ・野川については、委員のひとりから野川地域のゲンジボタルが再生し、生息域が広がっていること、単なる保全という書きぶりでいいのかということや、パブコメで圧倒的反対意見が出ている優先整備路線は見直してほしいという発言がありました。 野澤委員長は道路の整備方針について、「私も苦慮している。そろそろ時間切れ。マスタープランとしての結論を出さなければいけない」と悩ましさを滲ませながら、次回の策定委員会で市の回答が出てくる、と発言しました。 市議会でもマスタープランの表現については何人もの議員に指摘を受けている道路の整備方針。次回マスタープランでどのように修正されるか、ぜひご注目ください。 ・第8回小金井市都市計画マスタープラン策定委員会 2021年11月24日(水)午後6時〜 会場:市役所本庁舎第1会議室 ※本日の資料は、1週間後位に市ホームページにアップされる予定とのこと

2021年10月6日水曜日

追悼・田中兄一さん

 8月3日のことです。はけの自然を大切にする会の代表で中四町会の町会長、小金井の自然保護活動の大先輩だった田中兄一さんが亡くなられました。92歳でした。まだまだ教えていただきたいことがたくさんあり、衝撃が大きすぎてなかなか記すことができませんでした。

はけの途中自宅前にて
(2018年安田桂子撮影)

田中さんは小金井に幼少期から暮らし、住んだ家が小金井小次郎の屋敷跡の一角で、ずっとはけに暮らしてきました。若い頃は社史をまとめたり文章を書かれるお仕事をされたりしていましたが、たまたま仕事が一段落していた50代の時に町会の班長が回ってきて、その時に町会長のなり手がなく、ならば解散しようかという話になって「それなら俺がやる」と引き受け「町会長という仕事を通じて社会に関わっていくのもいいかもしれない」と考えて、以後町会長を仕事として生きてこられました。その間に小金井市の子供会連合会の活動や、小金井市体育協会の仕事など様々な社会教育活動を牽引されました。そしてここで特筆すべきは、小金井の名前の由来とも言われる黄金の水が湧くと言われたはけにある谷口邸の屋敷林の保存を実現させたことです。日頃から町会長として地域に心を砕いていたので売られて開発されそうになっていることにいち早く気がつき、都議などを動かして東京都に購入してもらうことにこぎつけます。田中さんの発案で、様々なことがうまく動き奇跡のような買い上げが実現しました。そしてその後、その向かいの土地はナショナルトラスト運動で市民の力で買い上げを実現しようと募金活動を先頭に立って行ってきました。


はけ文企画の講座に登壇した田中さん
(2019年1月安田桂子撮影)

2000年には自宅の離れに手を入れて、移転先を探していたこごうちぶんこという子ども向けの地域文庫に活動場所として提供。長年子供会や地元小学校で子供達のために活動してきた田中さんは子どものために最後に何か残したいというお気持ちで離れを提供したと言われていました。

小金井のはけ、坂下地域をずっと牽引してきた田中さん。子どもたちのため、自然のため、地域のために活動してこられましたが、いつも広く世界を冷静に見ている方でもありました。


いつも下駄を履いていた田中さん。

田中さんのことは書き尽くせませんが、田中さん亡き後も教えを受けたものとして、はけ文も微力ながら頑張っていきたいとと思います。田中兄一さん、ありがとうございました。





2021年10月4日月曜日

都立武蔵野公園を管理する西武・武蔵野パートナーズと面談を行いました。

コロナ禍になるまで、武蔵野公園を管理する西武・武蔵野パートナーズとは、関係する市民団体との年に一度の全体懇談会や、個別の面談で意見交換をしてきましたが、このところずっと対面でお話できていなかったので、面談を申し込みました。


912日(日)、武蔵野公園サービスセンターにて、武蔵野の都立公園グループ総括所長の清水卓さん、副統括所長の中倉美奈子さん、副統括所長の金本敦志さんとお会いしてきました。こちらは横須賀(代表)、安田(副代表)、安永(副代表)の3名と同じくはけ文会員で7月に都議会議員に選出された漢人あきこさんと4名が参加、最近の公園の状況や都市計画道路の環境概況調査について、今年度から始まる東京都の生物多様性事業についてなどについて伺いました。





東京都の事業である「多様な生物が生息する都立公園づくり事業」は数年前から始まっており、すでにいくつか公園で先行している事業だそうで、委託されたコンサルが公園内を調査し、市民団体からもヒアリングし、これまで以上に公園内の生物多様性を高め、より多くの生物が生息できる環境を整えるための事業だそうで、ヒアリングされる団体の一つにはけ文も選ばれています。今後、年に3回ほどの意見交換会が開かれるとのことです。

都市計画道路3411号線の環境概況調査が公園内で行われていますが、公園管理の方には特に何も知らされないとのこと。昨年の環境調査の結果なども知らせてくれたら役立つのにと思うところですが、残念です。

武蔵野公園の整備計画は特に進む様子もなく、車椅子が入れるように園路を整備するという計画案もありましたが、それも進んでいないということでした。

毎年問題になる野川の水枯れは、今は比較的雨が多く潤っていますが、どうしても小金井市地域が枯れてしまうことが多く、水が枯れるのは生態系によろしくないので、もっと湧水が増えて欲しいというお話がありました。これについて我々も気になっているところで、市内のはけ周辺で湧いている湧水がうまく野川にアクセスしていない場所もあるらしいと聞いていることから、小金井市へ湧水が野川に流れ込む整備を働きかけてみようという話にもなりました。

生物多様性事業や市への働きかけなどを通し、少しでも武蔵野公園のより良い環境作りにはけ文も参加していきたいと思います。

漢人あきこさんも東京都の公園の状況などを質問されて、現状を把握。都議、市議、市民と連携していきたいと思います。




西武・武蔵野パートナーズの皆様、ありがとうございました。