2025年9月28日日曜日

白井亨市長が都市計画道路に関する市長報告を再発表しました。

都市計画道路2路線についての市長の総合的判断を伝えるための「市長報告」。
2月に1度発表し、「道路の必要性は否めない」という結論を出した報告でしたが、その中の文章内で市長が動物生態学者の高槻成紀先生から受けていた専門的なアドバイスを引用、高槻先生は自然環境の観点からはあの場所に道路を作ってはいけないという観点から書かれた文章を市長に渡したのに、それを結論を変えて引用されるのは学者としては到底納得できるものではないとして抗議。その結果3月4日に市長報告を撤回するという事態になりました。
その後「市長報告」の再提出を模索しましたが、そもそも白井亨市長は2022年11月の市長選で初当選、その時の選挙公約は「2路線は中止・見直し」というものでした。この2月の市長公約を出すまで、ずっとそれが市長の基本姿勢でのはずで、中止見直しの要望を東京都に出すためには小金井市独自の検証が必要と言って、検証作業を行なっていました。その検証結果が3・4・11号線の必要性が第一位になってしまったこと、そして「市長になってから様々な方とお会いしてお話を聞くうちに、市民の命と財産を守るにはこの道路の必要性は否めないという気持ちに至りました」と2月に初めて発表しました。
選挙公約を撤回したので、この間8月に5回の市民説明会、そして市民との意見交換の時間が足りなかったということで9月にもう1回意見交換会を小金井市が開催。のべ600名以上の市民が暑い暑い中参加し、意見を述べた参加者の98%が道路建設に反対、とても理にかなった意見を市長にぶつけました。小金井市が行なった検証結果も非常に恣意的で間違ったものであると市民からは鋭い指摘がぶつけられていました。
それらを経て改めての市長報告が9月19日(金)13時から市議会本会議で報告されました。

こちらからご覧いただけます→   再提出された市長報告

今回のポイント、最初に出てくる結論部分は

【結論】
・小金井都市計画道路3・4・11号線の道路整備の必要性は否めない。
・国分寺崖線(はけ)、野川及び武蔵野公園の自然環境をできる限り守る。


とあり、「道路は必要だけれど自然環境はできる限り守る」と言っています。これはこれまで我々が「自然を守りながら道路を作ることは不可能です」と言い続けてきたこととはやはり全く違う考えであり、受け入れることはできない市長報告です。

ただ、この後に続く東京都の要望事項の中で、9月9日の市議会が出した決議について引用し、「(2路線を)優先整備にしないこと」を引用していること、それに続けて「私としては性急な進捗を望まず」と書いていることは評価できます。
ただこの文章のまとめが「影響が大きいと考えられる場合は既存案の設計、 施工の見直しの検討及び必要に応じた事業課題の検討をお願いいたします。」とあるので、「やっぱり道路を作ることが前提なのね」と感じずにはおられません。
私たちだってこの道路問題で何か妥協点がもしあるなら妥協したいと思ってないわけではないですが、「自然に配慮しながら道路を作る」というのはどうにもこうにも無理なのです。

市長報告の後の市議会の質疑は大荒れに荒れて13時に始まり終わったのは日を跨いだ深夜でした。

当日のインターネット中継はこちらからご覧いただけます→ 再・市長報告
(質疑部分は途中休憩を挟み幾つかに分かれて視聴でいます)

結局、市議会では大荒れになりましたが、市長としてこの内容をまとめて東京都に提出するということになったようです。
「この道路の整備は否めない」というところからどうにも市長は動けなくなってしまった。本当にそれが我々市民の命と財産を守ることになるならば、合理的な根拠を示して説明会できちんと説得してほしかった。「市民の理解が進んでいない」という言い方をするけれども、理解できるだけの説明がされていないとこちらとしては言いたい。これまでも東京都の説明、小金井市の説明に対して、私たちは理解もしようとも思ったけれども、どれもとても理解できるものではなかったのです。
「影響が大きいと考えられる場合は」と書いてあるけれども、影響が大きいことはもうすでにわかっているのです。なぜ現実を見ようとしないのか、私たちの話を理解しようとしないのか、理解している人だと思ったからこそ市長に押し出したはずだったのですが・・・

高槻成紀先生が市長報告を読まれた私見を公開されましたのでぜひお読みください。
高槻成紀「白井市長報告に対する私の私見」

この市長報告をまとめたものは東京都にまだ提出されていないと思われます。
市議会の決議、そして我々の出した陳情も採択されて小池都知事宛に「優先整備としないこと」という意見書が送られています。
これをもっともっと重く受け止めて、民意を強く反映した要望を東京都に提出していただくことを、ここでさらに強く要望したいと思います。





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市長報告翌日の新聞各紙

東京新聞


読売新聞

朝日新聞








小金井市議会本会議で市民団体6団体で出した陳情が採択されました!!

 すでに9月12日の小金井市議会建設環境委員会で採択されていた市民団体6団体連名で提出した陳情書が9月25日の本会議(正確には日を跨いだので26日)にて賛成多数で採択されました。東京都に小金井市から意見書を送って欲しいという内容なので、東京都小池百合子都知事宛に小金井市議会からの意見書がすでに送られているはずです。

賛成12 緑・つながる(坂井えつ子) みらい(鈴木成夫・吉良のりこ・岸田正義) 共産(水上洋志・森戸よう子・たゆ久貴) 子ども/情報(片山かおる・渡辺大三) ネット(安田けいこ) れいわ(村上ようすけ) 見える化(藤川賢治)

反対10 みらい(天野かな) 自民(河野麻美・吹春やすたか・遠藤百合子) 公明(小林正樹・太田宏徳・中井れい子) こがおも(水谷たかこ・ながとり太郎) 自民街仲(清水学)

退席1 みらい(沖浦あつし)

真夜中の起立採決となりました。

インターネット中継はこちらからご覧いただけます→https://youtu.be/Ovd2M1OkyTc?t=2402


下記が、小金井市から公開された我々の陳情書。一箇所過去の市議会の決議のタイトルを間違えているのを議会事務局の方が気がついてくださり、手書きで直していただくというちょっと恥ずかしい間違いをやってしまいましたが、この公開された陳情書で気になるのは黒塗り部分。連名した5団体の団体名と代表者名、住所が記載されています。手書きで書けばハンコは押さなくても良いということなので、全部手書きで書きました。提出の時に「住所は個人情報だからというのは理解している。でも他5団体の団体名と代表者氏名は黒塗りにしないでほしい」とお願いしましたが、「そういうルールになっている」ということで認められませんでした。こちらが求めているのに黒塗りにしてしまうのはおかしいと思いませんか?

あらためてこの陳述書は以下の6団体で提出しました。

都市計画道路を考える小金井市民の会
3・4・11 号線関係住民の会
野川ほたる村
国分寺崖線の自然を守る会
プンプンアクション小金井
はけの自然と文化をまもる会




2025年9月14日日曜日

小金井市議会(建設環境委員会)で市民団体の陳情が採択されました!!

すでに陳情を出したことはこちらでご報告しておりましたが、9月12日(金)、市民団体6団体で出した陳情が建設環境委員会に付託され、審査されました。

陳情文はこちらでご覧ください→ 陳情書を提出しました!

この日はPFAS問題など何件か陳述が予定されていましたが、都市計画道路問題からスタート。10時過ぎから始まりました。6団体を代表して、取りまとめをしたはけ文が陳述しました。小金井市議会は陳情を出すと15分間の陳述時間が許可されます。できるだけたくさんのことを言いたい!と思い、13分くらいの陳述文を考えました。まだまだ言いたことはありますが、今一番言いたいことを持ち時間の中に込めたつもりです。
その後、委員の方々の質疑に入り、多くの意見が出て、お昼まで質疑しても終わらず、休憩を挟み午後も続き、採択されたのは17時近くなってからでした。

【建設環境委員会】
小金井3・4・11号線と3・4・1号線を「優先整備路線」としないことを
東京都に求める意見書の提出を求める陳情書の採決結果

賛成5、反対2で無事に採択されました。

多くの方に市議会まで傍聴に来ていただき、インターネット中継も視聴していただきました。(陳述の時間帯のネット中継の録画は256回視聴、採決の時間帯は304回視聴)ありがとうございました。


市議会YouTubeより、採択の瞬間!


この陳情はこの後、本会議にてはかられてまず陳情を採択され、その後東京都に送付する意見書について議決され、無事に可決されたら小池百合子都知事に市議会からの意見書として送付されます。本会議は9月25日の予定です。
またそれに先立ち、市長が3月に撤回した市長報告を再整理して9月19日(金)市議会にて発表する予定です。5回の説明会、1回の意見交換会、市議会の決議、この陳情の採択を市長がどう受け止めたのか、注目です!!


はけ文・横須賀、陳述中

陳述内容はこちらでお読みいただけます。
陳述文原稿

はけ文の陳述や委員の質疑はこちらから録画がご覧いただけます。
(リンク先は10〜12時の委員会の模様です)
小金井市議会YouTube

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オンライン署名継続中です!!
はけと野川を壊す道路建設に反対しています!!
ぜひご協力ください!!
Change.org
 

2025年9月11日木曜日

小金井市議会で議員提案の決議が可決しました!!

 9月9日、小金井市議会にて議員提案の
「白井市長に、都施行の都市計画道路については、環境への配慮や住民同意がないままに進めないよう東京都に伝えることを求める決議」 が可決しました!! 3月に市議会議員選挙が行われ、新しい市議団になってから初めての決議となります。可決してとても嬉しいです。

賛成12 緑・つながる(坂井えつ子) みらい(鈴木成夫・吉良のりこ・岸田正義) 共産(水上洋志・森戸よう子・たゆ久貴) 子ども/情報(片山かおる・渡辺大三) ネット(安田けいこ) れいわ(村上ようすけ) 見える化(藤川賢治)

反対10 みらい(天野かな) 自民(河野麻美・吹春やすたか・遠藤百合子) 公明(小林正樹・太田宏徳・中井れい子) こがおも(水谷たかこ・ながとり太郎) 自民街仲(清水学)

退席1 みらい(沖浦あつし)








賛成討論は共産党の森戸さん、反対討論はこがおものながとりさんと自民街仲の清水さんが行いました。 中継はこちらからご覧いただけます。 https://www.youtube.com/live/_WpwSvFVLYE?si=K1mbmJLYiyGkQcxb&t=158 こがおも・ながとりさんはこちらにげ原稿をアップされていたので共有します。 https://note.com/nagatoritaro/n/na43b4d1a2594

2025年9月5日金曜日

小金井市議会に陳情書を出しました!!9月12日に陳述します!!

 小金井市議会は9月議会がスタート。9月議会の中で市長は3月に撤回した市長報告を整理して再提出すると言っています。一体どうなるのでしょうか。
その前になんとか陳情を出したいと思い、6団体で陳情書を提出しました。はけ文が取りまとめましたので、9月12日(金)の建設環境委員会で陳述予定ですので、ぜひ傍聴にいらしてください!(YouTubeでも見られます)

今まではずっと2路線の「中止・見直し」を私たちは訴えてきました。今でもその気持ちは変わりませんが、今東京都に向けて何をいうのが一番良いのか考えた結果、このような陳情になりました。

小金井3・4・11 号線と3・4・1号線を「優先整備路線」としないこと を東京都に求める意見書の提出を求める陳情書

です。ぜひ市議さんたちに可決していただき、東京都に意見書を送っていただきたいと思います。応援よろしくお願いします!!











2025年8月31日日曜日

小金井市の都市計画道路説明会に参加して【其の2】

都市計画道路説明会、参加者レポート【其の2】です。
武蔵野市在住の芹ヶ野瑠奈さんが参加された感想を寄せてくれました。ぜひお読みください。

3日目:緑小の説明会に参加しました。

 先日、武蔵小金井の都市計画道路に関する市の説明会に初めて参加した。私はこれまでの計画道路の議論や詳細について知識が足りない点があるため、職員による説明が早いのと専門用語や経緯などが多かったため、少々理解しづらかった。
 説明会では、都市計画道路のうち、都が施行 する「小金井
341 号線」や「3411 号線外」に関心を寄せる参加者が多いように見受けられた。にもかかわらず、市が施行する別の道路についての説明も一緒に行われており、参加者の多く が戶惑いを感じているように思った。私自身も、何が論点で、どこに焦点を当てて聞けばよいのかをつかむのが難しく、議論が分散している印象を受けた。

 市が行った「都市計画道路に関するアンケート調査」を読むと、都市計画道路そのものに反対する意見が過半数を占めていることが分かった。さらに、そのアンケートには新しい道路の建設よりも、既存の市道に対する不満が多く寄せられていた。具体的には、道路の凸凹やひび割れ、 歩道の狭さ、夜間の視認性の悪さ、カーブミラーの不足など、安全性や利便性に関する問題が多く指摘されており、こうした課題への対応を優先すべきではないかと感じた。
 新たな道路建設に巨額の予算と時間を費やす前に、すでにあるインフラを整備することで、より多くの市⺠が直接的な恩 恵を受けられるのではないかと思う。

 また、説明会の参加者を見渡すと、年配の男性が大半を占めており、私と同世代と思われる20 代の参加者はほとんどいなかった。もちろん、地域の課題にどう関わるかは人それぞれであるが、将来的に自分たちの世代が何らかの公共事業や行政の方針に疑問を感じたとき、どのように声を上げ、行していけばよいのかを考えさせられた。
 単SNS での発信にとどまらず、こうした実際に足をんで対に加わることの重要性を、今回の経からだ

 説明会をじて、計画道路の是非という一の問題ではなく、都市の将来や地域の課題、市⺠の意見の多性など、多くの論点が複雑んでいることを感した。また、小金井市⺠、市議、都議がうまく連携して一緒にく体づくりができているのはとても心く、市⺠自のあるべき姿だと思った。   そして今回の説明会ではその体を少しでも間で見ることができた。
 今後も、自分のむまちがどのようにわっていくのかに関心をけ、このような市⺠自を武蔵野市でもどう継続できるのかについて考えたいと思った。


 

2025年8月26日火曜日

小金井市の都市計画道路説明会に参加して【其の1】

 都市計画道路説明会に参加された、はけ文のメンバーで東京都の都市計画道路2路線の近くに住む池田さんから3日目、4日目、5日目に参加された中で、気づかれたことなどをまとめてもらった参加者レポートです。とても重要な指摘です。ぜひお読みください。


3日目:はけと重複する道路が、観光拠点へアクセスする区間として○の評価!?

 

はけ、野川、武蔵野公園を破壊する3.4.11の必要性が第1位、3. 4.1⓶は3位!?

今回の説明会の第一部では、「都市計画道路の検証結果」の説明が行われた。検証では、19の指標に基づいて都市計画道路の各路線を評価、各路線をAからEにランク付けして、順位付けがされた。結果は上の通り。

これで3.4.11の必要性は立証されたのかと思われるような、多くの市民にとってはショッキングな結果だったが、市民からは検証のやり方の問題点が多く指摘された。その一部を紹介したい。

私からは、指標14「都市の多彩な魅了の演出・発信」で3.4.1⓶に○の評価がついていることに対して質問した(注1)。「評価方法には、「小金井まち歩きマップに掲載されている観光拠点へアクセスする区間を評価」とある。「まち歩きマップ」は私も日頃から愛用して、ここに載っているはけの小路やはけの森美術館などの周辺を散歩するのに役立っている。しかし、3.4.1⓶がこの点で○の評価になる、というのがよくわからない。ここに道路を作ることで、はけの小路などにアクセスしやすくなる、という発想はありえないのでは。道路を作ったら、この辺りを「まち歩き」などできなくなる。魅力の演出どころから観光拠点をまさに破壊するのではないか。」

この質問に対して都市整備部都市計画課長からの回答は、観光拠点に「道路が物理的にあたらない」という観点で評価しているとのこと。道路が直接あたらなくても目の前に巨大な道路ができたら、まち歩きでアクセスできなくなることは明らかなので、よくわからない回答だと思っていたら、この日の説明会の後、課長から話しかけられ、「おっしゃっていることはわかります」とのことだった。やっぱり指標14はおかしいと認めている様子。

指標の設定がおかしいのなら、その指標に基づいた評価も成り立たない。だから、指標14の◯は削除するのが理にかなっている。すると、芋ずる式に、順位にも影響が出てくる。調査の目的に合っていない指標を使った、やり方に問題のある検証であることが明らかになった。


 

注1:説明会での資料1「都市計画道路に関する市民説明会」p. 40の「評価の取りまとめ」参照。ただし、肝心なところであるのに表の字が極端に小さく、判読はほぼ不可能。代わりに、資料5「優先整備路線の検証について 報告書 令和7年年1月」p.13p.16を参照。どちらの資料も以下からダウンロードできます。

https://www.city.koganei.lg.jp/shisei/seisakukeikaku/machitoshi/machizukuri/tosikeikakudouro/tokeidousetumeikai.html

 

 

 

3日目:道路を整備することでなぜ防災時に「いのちを守る」ことになるのかが不明

 

 説明会では、2本の都市計画道路は都へ中止・見直しを要望するという公約に反して、「3411号線の必要性は否めない」とした市長報告への批判が多く寄せられた。そんななか、市長は、市民のいのちを守る責任がある、という点を強調した。ということは、3.4.11号線を作ると災害時に市民のいのちを守れる、と考えているのだろう。では、市の独自検証のどこにその根拠が示されているのだろう?この点が気になり、質問した。

「資料1の指標7「避難場所へのアクセス向上」に基にした評価で3.4.11が◯になっている。評価方法を見ると、「小金井市防災マップ」で指定されている「広域避難場所、一時避難場所に接続する区間」を評価、とある。この防災マップには、地震発生時に、まず火の元を確認するとか、靴や厚手のスリッパを履くとか有益な注意事項があって、それでも火災や倒壊などの危険が迫っている時には、広域避難場所や一時避難場所に「すぐに避難!」として、走っている人のマークが載っている。ということは、この検証でも避難場所には歩いて、あるいは走っていくことが想定されている、ということでよいか」。その通りだと回答があった。

「では、地震発生時に3.4.11のような大きな道路までみんなが出て行ってゾロゾロと歩いている、という想定でよいか」、と続けて質問。その通りだという回答があったので、さらに、「そのように道路上を多くの人がゾロゾロと歩いている状態であれば、物資を輸送する車両は通れそうにないが、その想定でよいか」と質問すると、最初は人々が歩いているが、ある段階から車両を通すようなフェーズが来る、という回答。では、そのフェーズをどのように判断し、どのように人々の流れを整理するのか、と聞くと、特に考えはない様子。

想定されている状況では道路上にベビーカーを押している人やお年寄りもたくさんいるはず。公約に違反しても「いのちを守る」責任を果たすために3.4.11号線の必要性は否めない、と言うにしては、具体的な想定や実行的なプランがあまりに乏しいと言わざるをえない。




 

5日目:一次検証は「基礎資料の一つに過ぎない」と明言

これまでの説明会で、市の検証を根拠に3.4.11の必要性が一番高いと結論することは無理筋であることが多くの市民から指摘された。その影響もあったのか、この日、都市整備部都市計画課長は、この検証は「基礎資料の一つに過ぎない」と繰り返し強調。本当のところは基礎資料としても使えない、というのが説明会での市民とのやりとりの教訓のはずだが、それはさておき、それでも肝心な点を確認できた。なにしろ、「必要性」のための検証には、自然やコミュニティへの悪影響という市民が一番気にしている観点が全く入っていないのだから。

ともあれ、総合的判断には、必要性だけでなく「合理性」(というと分かりにくいけど、こちらには、はけや野川への悪影響などについての評価が含まれる)も大事ということである。しかし、配られた資料(注)では、合理性については評価項目と評価の視点は書いてあるけど、必要性の場合のように○や△での評価結果が書いていないという点を市民が指摘。これに答える都市計画課長によると、議会での様々な意見があり、評価をまとめることはできなかった、とのこと。ならば、素人意見ではなく、専門家を交えてきちんと評価し直すべきでは、との声もあがった。市民の多くが自然環境や生物多様性への影響を案じているのだから、たしかにそこをいい加減に済ますわけにはいかないはず。

 

注:説明会での資料4「都施行の優先整備路線に係るこの間の経過と現時点の市の状況について」。上のURLからダウンロードできます。

 

5日目:3.4.11号線の主な選定理由は「自動車交通の円滑化」、市の独自調査の結果は3.4.11号線を作っても交通流動面に影響はない(混雑緩和にはならない)、3.4.11号線の選定理由は崩れているのでは?

 

資料1p.51に気になる点があったので質問した。19の指標による検証は、総合判断のための「基礎資料の一つに過ぎない」と課長が強調したので、ではそれ以外の基礎資料は何だったか?と思い、p. 51の「交通流動面からの評価」「整備上の主な課題」「概算事業費」の三つであることをまずは確認。

そこで、「交通流動面の評価」に着目すると、3.4.11号線は空欄になっている!これはつまり、3.4.11号線を作っても交通流動面に影響はない(混雑緩和にはならない)ということ。この点はとても大事なはず。というのも、元を正せば、3.4.11号線の東京都の主な選定理由は「自動車交通の円滑化」だったからだ(資料5 p. 5参照)。市は独自調査によって、都の見込みとは異なり、3.4.11号線を作っても「自動車交通の円滑化」にはつながらないことを示したのでは? ならば、市の独自調査は、3.4.11の必要性云々以前に、3.4.11を選定する根拠が成り立たないことを示したのでは?と問うたはずだったが、時間切れを理由に市側はマイクを切って回答は得られず。



5日目:一つの公約違反が人の心を深く苦しめる

説明会では、2本の都市計画道路は都へ中止・見直しを要望すると公約を掲げて市長に当選した白井市長が「3411号線の必要性は否めない」と公約を翻した市長報告を行ったことに対し、選挙戦を応援した立場や一票を投じた立場から怒りや失望がたくさん表明された。なかでも印象に残ったのが、道路計画を止めたくて選挙戦を応援したという方が、「選挙で誰に入れても裏切られるかもしれないと思うと、政治も信じられなくなった」と痛切に訴えたことだった。

一つの裏切りは大きな不信に育っていき、人の心を苦しめる。市長は、5日目には、市長報告を撤回したことに対してではなく、公約とは異なる市長報告をしたことに謝罪したように聞こえた。公約違反に対して謝罪したのなら、公約違反を過ちとして認めたということ。違反を自覚してもなお違反し続けるなら、スピード違反だと分かっていても暴走を続けるようなもの。市長は立ち止まり、過ちを正して、 公約の立場に戻らなくてはならない。











2025年8月25日月曜日

都市計画道路に関する市長との意見交換会が開催されます。

 8月初旬に5日間開催された都市計画道路に関する市民説明会は時間が足りず、質疑応答のが不十分なまま終了したため、あらためて開催すると市長が約束していた意見交換会の日程が発表になりました。

日時 9月6日(土)午後6時45分から9時半まで
会場 宮地楽器ホール大ホール
申込 不要(当日会場に直接お越しください)
主催 小金井市

問い合わせ 小金井市都市計画課都市計画係
      電話042-387-9859 
                 mail:s060199(at)koganei-shi.jp(atを@に変えてメールしてください)

小金井市のHP
https://www.city.koganei.lg.jp/shisei/seisakukeikaku/machitoshi/machizukuri/tosikeikakudouro/tokeidousichouiken.html



2025年8月12日火曜日

東京都が都市計画道路の中間まとめのパブコメを募集しています!!(8/29〆切)

小金井市の都市計画道路説明会の報告も全部終わっていませんが、こちらも重要!!
東京都が第5次優先整備路線をまとめる前の整備方針中間のまとめが発表されました。
パブコメを募集してますので、みんなで送りましょう!!


中間まとめは具体的な路線についてではないので、書きにくいかもしれませんが、ここでもしっかり意見を言っておきたいと思います。具体的な路線については12月に発表になると思いますが、それからでは遅いので意見を出しましょう。

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東京都と特別区及び26市2町は、「東京における都市計画道路の整備方針(仮称)中間のまとめ」を取りまとめ、7月29日に公表しました。中間のまとめは、東京都及び本市ホームページ、都民情報ルーム並びに本市都市計画課の窓口等で御覧になれます。御意見・御提案(パブコメ)は、8月29日(金)までとなり、提出先は東京都となっています。


中間まとめの内容

1.東京の都市計画道路の現状

2.道路整備の「基本理念」及び「基本目標」

3.都市計画道路の必要性の検証

4.優先整備路線の選定

5.道路空間のリメイクの検討

6.今後について


必要性の検証項目には、自然環境への影響や、

立ち退きなど暮らしへの影響など一切ありません。


また、「リメイク路線」という新たな概念を導入しています。

相変わらず根本的な見直しをしようとしない東京都。


ぜひ上記リンクで内容をご確認いただき、

パブコメを出しましょう!!



<<中間まとめの概要版>>