長年にわたり野川周辺の写真を撮り続けられた鍔山英次さんの写真展が開催されます。
素晴らしい写真ばかりです。ぜひご覧ください。
2017年12月1日(金)〜7日(木)10時〜18時
宮地楽器ホール 地下一階ギャラリー
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ごあいさつ
流れゆく野川の水、それを囲む水辺の草木、寒冷の季節になるとやってきて魔女のごとく振舞う川霧、これらの光景はいつも新鮮で、時とともに変容する。はっとした発見や感動をフレームに留めようと想う水辺での写真仲間の作品を、合わせて展示した。刻々と変わる自然の「いま」に心動かされた一瞬を、そして時が刻んだ風景の履歴を感じとっていただければ幸いである。
大岡昇平さんの小説『武蔵野夫人』を読み、克明に描き出された自然描写に誘われるようにして小金井を訪れてから、いつしかこの地に住むようになった。
大岡さんは、最晩年に野川を再訪したエッセイを「思えばわが青春は野川と共にあったのだ」としめくくっている。
この川に魅せられて60余年の歳月を重ねた。野川が生きている川だということを教えてくれたのは川霧だった。病魔に襲われてからは野川べりの散歩程度にとどめて静かに消えようと思いながらも、カメラだけは手離せなかった。2012年夏、カメラが両手から落ちた。重いのである。瞬時の身動きは不自由になってしまった。杖を頼りのカメラ無し歩行には耐えられず、今は胸のポケットに入るコンパクトカメラを必携している。
このたびの写真展は、縁ある仲間たちに支えを受けての開催で、ひたすら感謝の気持ちで一杯である。 鍔山英次
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