2025年12月29日月曜日

都市計画道路ができるってどういうことなんだろう?

 はけと野川を壊し、東町5丁目の住宅地を立ち退かせて、東京都が造ろうとしている都市計画道路3・4・11号線。

これが事業決定されて造られることになったら何が問題なのか。生態系への強いダメージ、住民コミュニティの破壊など問題は多々ありますが、「道路完成までの間のストレス」というのも大きな問題の一つです。
道路はある日突然完成する訳ではなく、測量、事業決定、その後の住宅地の買収、それが全部終わってからいよいよ道路が造られます。一体何年かかるのか。早くても完成まで30年かかるかもと言われています。そんな先ならいいかと思われるかもしれませんが、実際にどんな流れで進むのかお隣の小平市に計画されている「3・2・8号線」を例に見てみたいと思います。

3・2・8号線は、1962年に都市計画決定され、1996年第二次事業化計画で優先整備になり、その後第三次でも優先整備になりました。優先整備に上がったのが小金井より20年早いので、小金井市の20年後の姿を今小平で見ることができると思って良いのではないかと思います。この道路は36mと道幅が広く、玉川上水と市民に愛されているどんぐり林を分断して通るため強い反対の声が市民から上がっていましたが、2013年に事業化が決定してしまいました。そして事業化が決定後、どんぐり林の中にはネットがはられ、道路予定地には立ち入ることができなくなってしまいました。




なんという悲しい姿でしょうか。このネットの中の樹木はいつか切られる運命なのです。ここに私が訪れた10月はまだ日差しも強く、木陰が気持ち良く、とても良い風が吹いていました。この林がなくなり道路に変わってしまうのかと思うととてもとても残念だと感じました。そしてすでに2013年の事業化決定からもう何年もの間、ネットがはられて立ち入れない状態が続いています。まさにこれは「道路完成までの間のストレス」の一つだろうと思いました。ここからまた工事が始まって、木が切り倒されて工事の音がして、日々ブルドーザーで掘り起こされる・・・考えるのも恐ろしい気がします。
小金井市でも武蔵野公園の中でこれと同じことが起こるでしょう。野川沿いを歩いて武蔵野公園から野川公園へ行くことはできなくなるのでしょうか。18mの幅でネットがはられ「道路予定地」の看板が立つのでしょうか。

小平市地域の玉川上水は遊歩道が整備され、緑の深いとてもいい散歩道です。この史跡にもなっている玉川上水が都心まで続いていることで、緑の回廊ができ、都心と多摩地区を結び、鳥や虫が移動できる素晴らしい環境を作っています。小金井地域の桜以外の樹木が伐採されたことで、はからずも樹木の多様性が失われると、鳥や昆虫の多様性が失われることが研究者の調査で数字で証明されました。さらに小平地域の玉川上水が失われるとどうなってしまうのか、36mにわたって、分断されるのはとても厳しい状況になると想像できます。

美しい玉川上水。





高度成長期には道路は確かに必要だったでしょう。でも今、本当に多額の税金を投入してまで自然破壊をする必要があるのか、私たちに多大なストレスを与える必要があるのか。
ぜひみなさん、パブコメでみなさんの声を東京都に伝えてください。


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(東京都HPより転載)

 

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