(立候補者全員に出したいところでしたが、連絡先を調べるのが本当に大変で、現都知事ですら連絡先がなかなかわからない状況で、主要な方に絞らせていただきました。ご了承ください。)
到着順に宇都宮けんじ候補、小池百合子候補、山本太郎候補の回答を掲載します。
はけ文から出した質問は2問です。
(質問1)東京都の道路事業のあり方に関する質問
新型コロナ感染症拡大の影響により、都民の生活は危機に瀕しています。5/5 付で副知事4人の連名で出された依命通達では、コロナ対策を最優先にするため「都民の生命・財産への直接の関連性が低く、直ちに取り組む優先度が低いと考えられる事業のうち、未着手、未発注、一時停止が可能な事業は、原則延期又は中止すること」とし、具体的な事業の例として街路整備が明記されています。また、現在、都内各所では50年以上前の計画を見直すことなく道路整備が進められ、複数の裁判で争われています。
通達にも鑑み、直ちに取り組む優先度が低く、都民も望まない道路整備事業については、根本から見直しを図り、中止すべきものは中止するという方向性に転換するべきと考えますが、どう思われますか?
下記の選択肢の中から最も考えの近いものを選び、その理由を記述してください。
A そう思う B そう思わない C その他
(質問2)国分寺崖線を分断する都市計画道路「小金井3・4・1 号線」および「小金井3・4・11 号線(外)」に関する質問
地域住民が親しみをもって「はけ」と呼ぶ国分寺崖線は、野川と一体となった緑地帯に多様な生物が生息し、都は「国分寺崖線景観基本軸」を定め景観を保護しています。1962 年に計画決定した都道「小金井3・4・1 号線」および「小金井3・4・11 号線(外)」はともに、国分寺崖線を分断する道路です。
2015 年に優先整備路線に選定されて以降、地域住民が反対の声を上げ続け、市議会は住民の意見を尊重する決議を何度も出しています。市民3000 人を対象に今年3 月に実施されたアンケートで、自然環境破壊への危機感が高いことが裏付けられました。この結果を受けて西岡真一郎小金井市長が5/27 付で都知事へ出した要望書では、「現時点では事業化に賛同できない」とし、市長が了解できない状況下での事業化は進めないように求めています。
国分寺崖線を分断するこの2 路線の都道計画は、今後どうするべきと思われますか。下記の選択肢の中から最も考えの近いものを選び、その理由を記述してください。
【宇都宮けんじ候補の回答】
(質問1)
A、そう思う。中止すべきものを中止する。
宇都宮けんじは公表されている総合政策の中で、道路政策について次の通り提言しています。道路計画は全面的に見直します。当然、小金井の道路計画も見直します。不要不急の道路計画を中止し、その予算をコロナ対策に転じるようにします。これが、上記回答の理由となります。
<総合政策中の道路関係部分>
道路事業の軸足を「新規整備」から、防災減災対策・「老朽化対策」(維持・補修)中心へと転換します。
「東京外郭環状道路」(外環道)計画は見直し、「外環道ノ2」(地上部街路)の都市計画決定を取り消します。
都市計画道路を全面的に見直します。道路予算を削減します。
区部・多摩地域の「優先整備路線」を見直し、道路予算を削減します。
環境とコミュニティを分断し、住民に立ち退きを強いる、防災・「不燃化プロジェクト」に名を借りた大型都市計画道路の整備は行いません。
更新が急務となっている高速道路や危険な橋梁の架け替え、首都直下地震による延焼防止のための道路整備など、防災減災対策では予算を削減しません。
(質問2)
A、見直すべき
上記の政策からしますと、これらの道路計画も当然見直すべきこととなりますが、20日小金井の都市計画道路が通るという現場を視察させていただきました。
地権者の方、市民の方と直接にお話しすることができ、都心から20分足らずのところに、こんな素晴らしい自然があることにびっくりしました。このような場所に都市計画道路を通す計画に大いに疑問を感じます。
【小池百合子候補の回答】
(質問1)
C その他
東京の都市機能を支えるインフラ整備は、都民の利便性と生活の質の向上を図る上でも不可欠である。見直すべきは見直しを行った上で、魅力と強さを兼ね備えたまちづくりのため、真に必要な取組については、着実に進めていく必要がある。
なお、今般の依命通達においては、都民の生命・財産への直接関連性が低く、直ちに取り組む優先度が低いと考えられる事業のうち、未着手、未発注一時停止が可能な事業については、原則延期又は中止することしているが、延期とするか、中止とするかは、感染症の状況や各事業の趣旨等を踏まえ、個別に判断することとしている。
また、都民の生命・財産への直接の関連性が高く、直ちに取り組む優先度が高いと考えられる事業については、執行上の工夫を行った上で継続させることとしている。
(質問2)
C その他
小金井3・4・1号線及び小金井3・4・11号線は広域避難所へのアクセス向上や生活道路への通過交通を抑制することによる地域の安全性向上などに資する、重要な路線と考えている。
あわせて、どのように環境を守っていくか、環境への配慮も重要なテーマであり、現地の地形の状況や景観を踏まえた検討が必要と考える。この道路整備については、様々な意見があるものと承知している。
今後とも、道路の果たす機能や役割、環境への配慮について、市民の皆様との意見交換を行うなど、きめ細かく、丁寧に対応していく。
【山本太郎候補の回答】
(質問1)
A(中止すべきものは中止すべき)
公共事業は都民の生活環境や理念性の向上、安全性の確保等に必要不可欠なものであれば採算性を考慮した上で当然推進するべきです。一方で、時代の変遷や社会情勢の変化とともに必要性については変遷するものでもあります。計画が立案されてから時間が経過しその必要性について疑義が生じることは十分にあり得ます。
しかし、現状の公共事業は立案段階で検討された必要性について、社会情勢を鑑みた見直しがなされることなく進められています。
立案段階から時間を経過した道路計画については、ゼロオプションを含めた根本的な事業の必要性の見直しが当然不可欠です。そもそも公共事業は誰かの犠牲の上に成立するものであってはならないと考えます。
(質問2の回答)
A、見直すべき
国分寺崖線は東京の河岸段丘形成、地形の成り立ちを示す大切な地形です。同時に、その緑地帯の価値は生物多様性の高さのみならず、生き物の通り道、回廊の機能として非常に重要です。東京都で東西方向に存在する回廊は、多摩川や玉川上水といった水辺の回廊がわずかに機能していますが、国分寺崖線は水辺というより湧水環境を伴う緑地帯としての機能が高く、河川沿いを利用する生物とは異なる生物相の利用、及び鳥類の利用環境として都内では重要な位置づけを有していると思います。みどり率が減少傾向にある東京都においては、保全が最優先されるべきであると考えます。
同時に、地元の自治体が反対している計画は、合意形成という観点でも問題があります。公共事業はその必要性とそれにより失われる個人の私権との比較考量が不可欠であり、同時に、しっかりとした合意形成が行われることが必要不可欠です。
地元自治体が反対している事業を、東京都が推進することは自治の原則からも到底許されるべきものではありません。
本事業は根本的に必要性から検討し直し、民主的な合意形成プロセスを経る必要があると考えます。
※6/30現在、七海ひろこ候補、小野たいすけ候補から回答はありません。 【参考】 都知事選立候補者(22名) 届出順 ※日刊スポーツより れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)、現職の小池百合子氏(67)、幸福実現党広報本部長の七海ひろこ氏(35)、元日弁連会長の宇都宮健児氏(73)、 政治団体代表の桜井誠氏(48)、介護職員の込山洋氏(46)、元熊本県副知事の小野泰輔氏(46)、先物トレーダーの竹本秀之氏(64)、歌手の西本誠 氏(33)、会社社長の関口安弘氏(68)、NPO法人代表の押越清悦氏(61)、音楽家の服部修氏(46=NHKから国民を守る党推薦)、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏(52=N国推薦)、マネジメント業の斉藤健一郎氏(39=N推)、自営業の後藤輝樹氏(37)、作家の沢紫臣氏(44)、イ ベントプロデューサーの市川浩司氏(58)、フリージャーナリストの石井均氏(55)、薬剤師の長沢育弘氏(34)、元会社員の牛尾和恵氏(33)政治団 体代表の平塚正幸氏(38)、元派遣社員の内藤久遠氏(63)。
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